さすらい喫茶はこれからも "Keep Going"

 

 

メルボルンの華やかなカフェご飯を学ぶべく、予定より滞在を2カ月延ばすことになったのが前回までの話。職場は以前と同じカフェ。これまでも皿洗いや仕込みを手伝う「キッチンハンド」としては働いていたが、オーダーが入ってから調理、盛付してサーブする部分を経験したかったのだ。そのことをマネージャーに要望した次の日から、メニューのレシピ全てと後片付け、食材の管理等を1日で叩き込まれ、次の日からは一人でキッチンに立たされた。仕込みさえしていれば、調理の方はパズルを組み立てるようなもの。料理の基礎があれば一皿仕上げるのに難しい職人技術は要らないが、オーダーが立て続けに入った時に、素早く正確に色んな作業をこなし、常に同じクオリティを保って提供出来るのがプロというもの。結果から言うと、僕の仕事に対して「及第点」はもらえていたようだ。とはいえ普段キッチンを切り盛りしてるメインシェフの技術には到底及ばない。技術というのは、正確性やスピードはもちろん、盛り付けの美しさや新しいメニューを開発するアイディア等、圧倒的差を感じた。メインシェフは気の強い女の子(うちの下品なマネージャーは彼女を”Bitch”と呼んでいた)なんだけど、根は優しく、横で仕事してるだけで色んなことを学べた。恐そうなお姉さんは実は結構優しいことが僕の場合多い。

 

結局キッチンで集中的に働いたのは、メインシェフが休暇で休んでいた間の1週間程で、その後はバリスタ、ウェイター、キッチン、買い出しと1日の中でもグルグルとポジションを変えながら働いた。本当はもっと調理がしたかったけど、無理言って残してもらってるのだから「便利屋」として重宝してもらえたなら結構な話である。

 

 

 

(職場ではこんな料理を作ってました。1枚目は"Porridge" オートミールを牛乳や豆乳で煮込んだものに、ジャム、クランブル、フルーツ、エディブルフラワーを散りばめる。甘くいただく洋風のおかゆ。2枚目はベジタリアン向け "Smashed Avocado" トーストにアボカドペーストを厚塗り、フェタチーズを雪のように散りばめ、甘酢漬けのビーツ、ディルで飾り付け。 3枚目 超定番"Egg Benedict" 半日かけて煮込んだポークベリー(豚バラ)の厚切りをカリカリに焼き上げ、「ロスティ」と呼ばれるロシア風ハッシュドポテト、そしてポーチドエッグにオーランデーズソース、フェンネルの甘酢漬け)

 

滞在中、英語を自ら勉強しなかったのは怠慢だろう。やる気が無かったもんね。英語力の低さ上、最初の何カ月かは同僚やお客さんとの関係構築に苦労した。それでも仕事・プライベートで何だかんだ話す機会はたくさんあるので、会話レベルは多少なり上がったと思うし、言葉に関係無く、泥臭く店に尽くした姿勢は同僚やマネージャーからは評価されていたよう。帰国した今の方が勉強したいという気がある、変な話。


前回「一人、相容れない人がいる」と書いたのは店のオーナーのことで、結局この人とは最後まで相容れませんでした。彼は自分の好みの人間以外には愛想よくしないのだろう。汚い言葉を浴びせられたり嫌な扱いを受けることも度々。こちらも噴火直前だったが、最後までこらえた。(もちろん無茶な嫌味には反論したが。)喧嘩別れが趣味で無いのもあるし、言葉の足りない外人を正規賃金で雇ってくれてる感謝もあった。彼の言動の中には僕が改善すべき点もあったし、そういう意味では学びにはなった。しかし僕のフラットメイト曰く「言葉の暴力はオーストラリアでは違法だし、訴えることも出来る。彼の言動がおかしいことに、彼自身に気付かせることが大事なんだよ。君は我慢して済んでも、また同じように苦しむ人が出てくるだろ?」と。確かにそれも正論だろうとは思う。これからも自分の前に、こういう人が現れることもあろう。理不尽には声を挙げるのか、従順になるのか、相手を許すのか、逃げるのか、色んな選択肢があっていいだろう。気を良くしてくれる人も、そうでない人からも、何を学べるのか、それが出来れば悪くはならないだろう。「そんな簡単にいくか!」ってその時はまた腹立ってると思うけど。

 

 (辞める時に頂いたプレゼントは、エスプレッソを淹れるのに欠かせない「タンパー」という道具。帰国後、セミコマーシャルのマシンを買う予定していたので、ドンピシャ過ぎてビックリ嬉しかった。大切に使いたい。)


仕事・プライベート共に、メルボルンで会う人達は皆がいい人ばかりではなかった。9カ月の間に引っ越しも3回した。ただ、一つ一つのプチ苦労が自分を鍛え上げてくれた実感はある、だからこそここに住んで良かったのだと思う。もちろん街としてのメルボルンはとても魅力的な場所だ。美しい海、街中は緑に溢れ、サイクリングスポットもたくさん。音楽フェスやスポーツ等イベントも事欠かないし、大いに楽しませてもらった。ここに来た当初は、色々将来に不安でやる気が無く落ち込んでいた。けど、あの時帰らなくて良かった。楽な道で無かったけど、乗り越えたことは今後の自信になる。あの時ほどでは無いにせよ、今も将来に不安は抱えている。色々世界を渡り歩いてなお自分は弱い、至極弱い。色々やってるけど、未だに明確なビジョンが無い。僕の周りの人達はどんどん形にしていくのに、僕は何もかも中途半端である。帰国して、これで予定していた海外プランは一区切り。これからは、これまで撒いてきた種を芽を、実にしていく段階へ進むべきだろう。おそらく何度も自分の弱さを痛感することだろう。でもそれが僕にとっての次の「旅」なのである。

 

 

 

 

 

 (1~3枚目 メルボルンで最後に住んでた家の部屋とワンズ達 4枚目 やっと見れたカンガルー。滞在終わり頃にようやくオーストラリアを感じる。 5枚目 足繁く通った名画座の看板猫デューク。やっぱニャンコはラブリー!)

 

 

ということでしばらくは日本で働きます。また海外に戻るかもしれない、はてまて日本に居続けるかもしれない。生き方を限定するつもりはない、どれだけやれるか分からないけど、興味のあることはたくさんある。もちろん自転車旅も終わりではない、出来れば死ぬまで自転車には楽しく乗っていたい。自分はもちろん、周りを楽しくさせる、そんな働き方・生き方を見つけていきたい。一旦これで、このブログも一区切りにしたいと思います。拙い文章を読んで、また応援して下さった皆様に感謝します。ありがとうございました。


WIXの有料プランを外したので広告が表示されますが、サイト自体はしばらく残っていると思います。また何かを書きたくなった時は、新しいブログを作るかも。「さすらい喫茶」の旅はこれからも続くまた道の上で会いましょう。Chao!

 

 (メルボルンの後のご褒美、ニュージーランド50日間の旅も素晴らしかった!旅の詳細まで今のところ書く予定ありませんが、動画が出来たらまた掲載します。また行きたくなるやろな笑)

 

 

 

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